プラスチックリールとは?リールの種類や選定ポイントを解説!

プラスチックリールとは?リールの種類や選定ポイントを解説!

リールは主に半導体や電子部品をキャリアテープへ梱包後巻き取り、出荷時に使用されます。
半導体・電子部品の製造メーカーやキャリアテープメーカー、テーピングの工程ではリールは欠かせません。
では、リールを選定する際はどのような点に着目すればいいのでしょうか。
本記事では、リールの種類や選定のポイントを紹介します。

リールは大きく分けて2種類

半導体や電子部品の保管・出荷時に使用されるリールには「紙リール」と「プラスチックリール」の2種類があります。
それぞれのメリット・デメリットを含めた特徴を紹介していきます。

紙リール

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紙リールは紙を原材料として作られた紙製のリールです。
プラスチックリールと比較すると材料費が安く、製造コストを抑えることができるため安価に購入することができます。
また、原材料が紙であるため、使用済みリールのリサイクルや廃棄が容易です。
コスト・リサイクル面が優れている一方で、耐久性がないことがデメリットに挙げられます。
ワンウェイでの使用には適していますが、繰り返し使用することはできません。
他にも、使用していく過程で紙粉が発生し、不具合の要因になることも。
半導体や電子部品を製造するメーカーでは、クリーンルーム内での紙リール使用を禁止しているケースもあります。

プラスチックリール

プラスチックリール.png
プラスチックリールはプラスチックを原材料として作られたリールです。
そのため、紙リールと比較すると製造コストが高い点がデメリットとして挙げられます。
しかし、現状半導体や電子部品の出荷の際に使用されているリールの大半がプラスチックリールです。
プラスチックリールが普及した背景として、紙粉対策と環境問題への取り組みが挙げられます。

紙リールは紙粉の発生が不具合の要因になってしまいます。
紙粉による不具合を防ぐため、プラスチックリールが普及し歩留まり率を向上させました。

そして、環境問題への取り組みとしてプラスチックリールをワンウェイではなく繰り返し使用(リユース)すること、再利用(リサイクル)することで、環境への負荷を軽減します。
多くの企業でSDGsの取り組みが進む中、環境負荷が少ないプラスチックリールの需要は今後も高まっていくと予想されます。

歩留まり率の向上、環境負荷の軽減を重視されるお客様にはプラスチックリールがおすすめです。

プラスチックリールを選ぶ3つのポイント

プラスチックリールを選ぶ際、多くのお客様はコスト面を重視しがちです。
確かにコストも重要な選定の要素の1つですが、他にも重視すべきポイントがあります。
そこで、プラスチックリールを選ぶ際のポイントを3つ紹介します。

環境にやさしい製品

世界的にSDGsの関心が高まる中、日本企業でもSDGsに関する試みが浸透しつつあります。
特に、廃プラスチックの再利用の課題に多くの企業が取り組んでいます。
プラスチックリールを取り扱うメーカーも例外ではありません。
使用済みプラスチックリールにリペレット加工を施し、リサイクル材として再利用しています。
繰り返し使用(リユース)、再利用(リサイクル)を可能にすることで、より環境にやさしいプラスチックリールの製造に取り組んでいます。

今後、プラスチックのリサイクルに関する動きはより拡大していくことが予想されます。
世界の環境政策をリードしてきた欧州では、非リサイクル性プラスチックに対して税金が課せられるルールはが施行されました。
例えば、EUでは2021年に非リサイクル性プラスチック1kgあたり、0.8ユーロの追加税が制定されました。
将来的に日本でも欧州の追加課税の動きに追従する可能性があるため、コスト面を考慮してもリサイクル可能なプラスチックリールの選定がおすすめです。

生産・出荷拠点の多さ

生産・出荷拠点が多いこともプラスチックリールを選ぶポインの1つです。
拠点が多いことで得られるメリットが2つあります。

1つ目は輸送費の削減です。
近年、燃料費の高騰から輸送費は右肩上がりに推移しています。
そのため、お客様の工場から近い場所にリールの生産拠点があることで輸送費を大幅に削減することができます。

2つ目は省スペース化です。
プラスチックリールの保管には広いスペースを要します。
お客様の工場内で保管スペースを取れない場合は、専用の倉庫を借りるため管理費がかかることも。
しかし、お客様の工場に近い拠点からデイリー納入することで、工場内に保管スペースを確保する必要がなく省スペース化・管理費の削減が可能です。

強度の高さ

プラスチックリールの強度の高さも選定の重要な要素です。
昨今、テーピングされる製品サイズが大きくなっている傾向にあります。
重量がある製品や幅広のキャリアテープを巻くことが増えているため、プラスチックリールには製品の重さなどに耐えられる強度が求められます。
充分な強度が担保されないと、プラスチックリールが割れてしまい製品が不具合の扱いになってしまうことも。
特に、海外出荷向けのプラスチックリールは輸送中に割れてしまうリスクが高くなるため強度を重視する必要があります。

ワイエイシイガーターのプラスチックリール4つの強み

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ワイエイシイガーターではプラスチックリールの製造・販売を行っています。
そこで当社のプラスチックリールの4つの強みを紹介していきます。

リサイクル材85%使用

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ワイエイシイガーターではお客様からのご要望を受けて、2013年頃からリサイクル材の供給を開始しました。
そして、当社で製造しているプラスチックリールにも、選別、粉砕、リペレット工程を経たリサイクル材を使用しています。
現在、全社生産比率85%以上のリサイクル材をプラスチックリールとして再利用しています。
今後も市場ではリサイクル材を使用した製品の需要拡大が予想されるため、当社でもリサイクル材使用の促進をさらに進めていきます。

国内外に複数の生産・出荷拠点

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ワイエイシイガーターでは国内外に複数の拠点を設けています。
国内では東北~九州まで5か所の拠点があるため、お客様の製造現場より近い拠点からの供給が可能です。
デイリー納入にも対応しているため、省スペース化・管理費の削減に貢献します。

また、2024年4月より物流・運送業界の働き方改革に伴うドライバーの時間外労働の上限規制によって浮上する「物流の2024年問題」が注目されています。
ドライバー1人当たりの走行距離が短くなることで、長距離輸送が困難になりお客様の生産現場に影響が出る可能性も。
しかし、当社は国内に複数の拠点があるため、長距離輸送の必要がなく輸送能力不足による納期遅れの心配がありません。

製品ダメージ軽減!エスカルゴリール

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テーピングされた製品のダメージを軽減するためのエスカルゴリールを製造しています。
上記画像のように真円リールの場合は巻き始めが潰れてしまいますが、エスカルゴリールは巻き始めを潰さない仕様になっており、製品ダメージの軽減が可能です。
深いエンボスキャリアテープにテーピングされた製品も優しく巻くことができます。

カスタムリールの製造

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ワイエイシイガーターではカスタムリールの製造も承っています。
プラスチックリールは規格外のサイズや特殊材料(耐熱材)での製造が可能です。
また、出荷用のプラスチックリールとは使用用途が異なったアルミリールを製造しています。
アルミリールは生産ラインの中に組み込まれ、半製品や仕掛品の保管や運搬のために使用されています。
他にも、電線や光ファイバー、連続端子などの巻取りの用途で使用されることも。
規格外・特殊材料を使用したプラスチックリール、アルミリールをご要望のお客様はぜひご相談下さい。

まとめ

半導体や電子部品を出荷する際に使用されるリールには、紙製とプラスチック製の2種類があります。
環境負荷の軽減や歩留まり率向上による背景から、プラスチックリールが主流となっています。

プラスチックリールを選定する際、多くの企業がコストを重視する傾向にありますが、リサイクルの可否や生産・出荷拠点の多さ、リールの強度も選定の際の重要なポイントです。

ワイエイシイガーターでは、使用済みのプラスチックリールをリサイクル材として再利用し環境問題に対して取り組み、さらには国内に複数の生産拠点を設けているため安定した供給を行うことができます。

プラスチックリールやカスタムリールに関する詳細な情報は、製品ページよりご確認をお願いします。
また、リールに関するご相談も受け付けておりますので、まずはお気軽にお問い合わせ下さい。

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